『私たちがサルを長く見ていたいワケ』

日時:2024年7月14日(日)※時間未定
会場:東京エレクトロンホール宮城
主催:第40回日本霊長類学会大会実行委員会

後援:宮城県教育委員会・仙台市教育委員会

日本霊長類学会の会員は、実験室・野外をフィールドに、基礎から応用まで、霊長類を対象とした多面的な研究を行っている。70余年にわたる継続研究の成果には、世界にインパクトを与えた発見も少なくない。しかし、研究分野の細分化や研究予算の「選択と集中」の流れで、長期調査を取り巻く環境は厳しさを増しており、霊長類研究の現場でも多分に漏れず体制の維持と人材の確保が急務となっている。一昨年度に、日本学術会議が学術の中長期研究戦略の取りまとめに着手するなど、わが国の科学研究の将来をみすえた対策がようやく始まったが、科学研究の維持・発展には、公的な支援だけでなく、研究活動に対する一般市民の理解と支援、そして次世代の研究を担う若者への働きかけが不可欠であろう。 第40回の日本霊長類学会大会は、野生ニホンザルの長期調査地のひとつ、金華山島を擁する宮城県で開催される。そこで「長期継続研究」をキーワードに、各分野の研究のこれまでの成果を市民に紹介し、研究対象としての霊長類の魅力を知ってもらいたい。

1.サルの暮らしを調べるワケ【川添達朗(NPO法人里地里山問題研究所/東京外語大学AA研)】

ニホンザルの長期調査が行われている地元・宮城県の金華山島のフィールドワークで得られた社会・生態に関する成果を紹介する。とくに、長期調査による個体群変動、並びに社会のダイナミクスについての、各地のデータを紹介する。

【コメント:中道正之(大阪大学)】

2.サルの脳を調べるワケ【酒井朋子(慶應義塾大学)】

脳科学研究は、記憶・学習といった脳機能、アルツハイマー病やパーキンソン病などの疾患、子どもの脳発達への環境の影響を着実に明らかにしつつあるが、研究の現場では霊長類を用いた実験が不可欠である。長期研究が明らかにした、心の世界を紹介する。

【コメント:未定】

3.サルの骨を調べるワケ【伊藤毅(京都大学・総合博物館)】

同一集団で継続的に収集した標本を活用し、環境変動に対する形態の変化や、言葉の進化を形態から探る試みなど、新たなアプローチを紹介する。形態学的な研究に果たす博物館の役割についても紹介したい。

【コメント:西村剛(京都大学・ヒト行動進化研究センター)】

4.サルの「幸せ」を調べるワケ【橋本(須田)直子(京都大学・ヒト行動進化研究センター)】

飼育下の動物が暮らす環境は、本来の生息地と比較して狭く単純で、変化が少ない。こうした飼育環境に手を加え、豊かで充実したものにしようという試みが始まっている。飼育の現場でサルたちと関わるなかで「動物の幸せ」を目指した取り組みを紹介する。

【コメント:山梨裕美(京都市動物園)】

5.パネルディスカッション

1~4の登壇者に、長期研究の意義について議論してもらう。会場の参加者からも意見募り、登壇者と対話する。